【コラム】ジブリ「魔女の宅急便」はなぜ女子のモチベーションを上げてくれるのか。

コラム
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プロローグ

国内、海外問わず言わずと知れたジブリの名作【魔女の宅急便】。今ではその裏の真実などに迫る記事や秘話を紹介したYoutube動画などが盛んにアップされています。すでに多方面から言及されている不朽の名作に、今さら言及するのは無意味…と思う方もいるでしょう。しかし女性がモチベが上がる映画を主に紹介してきたWith Moviesとしては、やっぱり【魔女の宅急便】は外せないのです。

宮崎駿監督が手掛ける【魔女の宅急便】

  1. 風の谷のナウシカ(1984)
  2. 天空の城ラピュタ(1986)
  3. となりのトトロ(1988)
  4. 火垂るの墓(1988)
  5. 魔女の宅急便(1989)
  6. おもひでぽろぽろ(1991)
  7. 紅の豚(1992)
  8. 海が聞こえる(1993)
  9. 平成狸合戦ぽんぽこ(1994)
  10. 耳をすませば(1995)
  11. もののけ姫(1997)
  12. ホーホケキョ となりの山田くん(1999)
  13. 千と千尋の神隠し(2001)
  14. 猫の恩返し(2002)
  15. ギブリーズ episode2(2002)
  16. ハウルの動く城(2004)
  17. ゲド戦記(2006)
  18. 崖の上のポニョ(2008)
  19. 借りぐらしのアリエッティ(2010)
  20. コクリコ坂から(2011)
  21. 風立ちぬ(2013)
  22. かぐや姫の物語(2013)
  23. 思い出のマーニー(2014)
  24. レッドタートル ある島の物語(2016)
  25. アーヤと魔女(2020)

スタジオジブリには宮崎駿監督をはじめ【火垂るの墓】の高畑勲監督や【耳をすませば】の近藤喜文監督など名作監督たちが勢揃いしており、これまで25作品を世に出しています。上記の表のうち、下線が引かれているものが宮崎駿監督の作品です。一番古い作品だと約40年近く前の作品となりますが、それでも今なお色褪せない不動の存在感を放つのが宮崎駿監督の作品と言えるでしょう。(この記事は2022/11/21時点の情報をもとに作成しています。)

“定番”が心地いい作品

定番サクセスストーリーが女性の心を掴む

サクセスストーリーとは、はじめは上手くいかない主人公が最後には誰よりも幸せを掴んで成功する物語構成の1つですが、【魔女の宅急便】はまさにこれです。サクセスストーリーはWith-Movies的にも女性のモチベーションUP効果のある物語構成の1つで、【魔女の宅急便】も心地よく観ることができるでしょう。

定番のストーリー構成は安心する

サクセスストーリーが支持されやすく、モチベーションが上がる映画になりやすいのには理由があります。それは安心感です。もちろん物語なので構成上、起承転結の“転”の部分もありますが、サクセスストーリーなら成功やポジティブな結果に着実に近づくストーリーは、安心できてわくわくしながらストーリーを楽しめます。

シチュエーションが共感を呼ぶ

完璧すぎないキャラクター性が共感できる

主人公のキキのキャラクターは

  • 明るいが情熱で突っ走るところがある
  • 希望に胸を膨らませがち
  • 意外と頑固

キキの性格は宮崎駿監督作品のヒロインの中でもしっかりしすぎていないキャラクターです。【魔女の宅急便】以前の作品である【風の谷のナウシカ】【天空の城ラピュタ】などでのヒロインは、自分の気持ちは後回しにするタイプでしたが、キキは自分の感情のままに行動するタイプの女の子です。そこが他作品に比べてより人間味を感じやすく、自分と同じように奮闘するキキを観てモチベーションが上がるのでしょう。

設定が非リアルなようでリアルだからハマる

【魔女の宅急便】は主人公が魔女である一見“非リアル”な物語です。しかし、キキは魔女で空が飛べるということ以外は普通の少女のようなふるまいをします。魔女や空が飛べるという夢のような設定で憧れの気持ちを抱かせる一方で、主人公のキャラクターや状況を身近に感じられるものにすることで、むしろ魔女であることや空が飛べることは彼女の個性でしかないような感覚にさせるのです。だから視聴者は自分に置き換えて観やすくなっています。

目が喜ぶ映像美

海外好きにはたまらない風景

北欧スウェーデンをモデルにしたとされる【魔女の宅急便】は、街の看板が英語、時計塔というあまり日本に馴染みのない建築物、建物の色づかいが海外そのものであるなど、日本の世界観だけでは作れない雰囲気です。

美しい色彩や街並みの中で繰り広げられるKIKI’Sライフは、女性たちの憧れの対象になりえるのです。細かい街並みの描写や自然豊かな描写が多く目が喜ぶ色彩に溢れているから、【魔女の宅急便】を観るとわくわくできます。

都会的な街並みと田舎の風景が楽しい

【魔女の宅急便】では草花の色、空、雲といった自然的な色彩に溢れる田舎の場面と、ヨーロッパのレンガ造りの建物や洋風な建築物などで海外の都会のシーンを織り交ぜることにより、視覚的に楽しませてくれています。ジブリでは自然溢れる田舎が描かれることが多いため、ジブリの感覚で描かれたヨーロッパの風景は観る人により海外への憧れの気持ちを抱かせるでしょう。

モチベが上がる絶妙な色使い

魔女の宅急便冒頭の色使いが魅力的

キキが父親の赤いラジオを内緒で持ち出して、とても気持ちの良い草原で横たわりながら空を眺めるシーンです。濃い青色の空、水色の湖、白い雲、見渡す限りほとんどが新緑の草原に中に、赤色の屋根の洋風なおうちがちらほらと見え、手前に見える花々は濃度や明度の異なるピンク色をしています。

キキが身につけている朱色の靴や赤く大きなリボン、薄い桃色のエプロンと青い空と白い雲が散りばめられた非常に目にとって保養になるシーンです。鮮やかでありながらレトロな色合いはわくわくとノスタルジーを感じさせます。ジブリは本当に、気持ちのいい田舎を描くのがお上手です。

キキが初めて街に降り立つシーンの色彩がわくわくさせる

キキが初めて街に降り立つシーンも色彩が魅力的です。電車から海に浮かぶ街を見つけたときからその美しさは始まっています。電車の懐かしい赤と夏の青い海と緑の草木から街中のカラフルな色へと移るこの瞬間は目へのご褒美タイムです。街に降り立つと車の形や色、ヨーロッパらしい店構えのお店や看板など、色合いだけでなく街の風景一つ一つが日本人にとっては見慣れない憧れの海外の雰囲気を見事に再現しています。

キキの暮らしに憧れる

モチベーションUPの映画には必ずある”アレ”がある

モチベーションが上がる映画には、主人公の暮らしが垣間見れるシーンが必ず含まれています。映画の中の憧れの主人公がどのように暮らしているかは、女性にとって重要なことだからです。【魔女の宅急便】でのおすすめシーンは、キキが早朝窓を開けて髪を櫛でとかすシーンとお買い物のシーンです。

ジブリ飯な食べ物も魅力的!

モチベーションが上がる映画には、魅力的な食べ物も重要です。「その食事をしたら主人公のような暮らしに近づけるかも」と思わせる食べ物は、自分の暮らしの中に取り入れやすくモチベーションUPにつながります。【魔女の宅急便】では、ジブリ飯として有名なニシンとかぼちゃの包みパイの他にも、キキが食べるホットケーキプレートやウルスラがキキからもらうお菓子も魅力です。

シンプルな服が最大のお洒落

それとってもいいよ、黒は女を美しく見せるんだから

【魔女の宅急便】でパーティーで着る服に悩むキキに対してのオソノの言葉

「せめてコスモス色ならいいのに」や「もうちょっと素敵な服ならよかったのに」と、お洒落な人が多い都会での自分の服になかなか自身が持てないキキに対するオソノさんの言葉は、シンプルな服が最大のお洒落であることを伝えてくれています。実際、黒いワンピースに赤いリボンを合わせるキキはお洒落上級者と言えるでしょう。

エピローグ

【魔女の宅急便】はモチベーションが上がる映像やキキのシチュエーションが詰まった映画ですが、実は隠れおすすめなのがジジの表情です。例えば、キキが出発する前に父親に“高い高い”を可愛くお願いするシーンではジジの白けた表情が可笑しく描かれています。あなただけのお気に入りのシーンを見つけて、繰り返し楽しんでみてはいかがでしょうか。

映画飯が気になる方はこちらの記事がおすすめ!

映画飯は食べれば映画の主人公になった気分に浸れる、最高のモチベUP飯です。【魔女の宅急便】でも、キキが飽きると言っていたパンケーキとソーセージのワンプレーと朝食が美味しそうでした。映画の中の美味しそうな食事を集めた記事はこちらです。

KATO

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