洋画【ホリデイ】失恋後の恋の見つけ方が分かるホリデー感に気分も上がる映画

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Women’sおすすめポイント

日本でも、キャメロン・ディアスの美しさは万人受けするものではありますが、この映画で相当な魅力を放っているケイト・ウィンスレットからも目が離せない作品です。「主人公になれるのに、主人公の友人役を演じている」と言われ、ハッとするケイト・ウィンスレット演じるアイリスが、自分を主人公だと思えるようになり、腹が立ったら怒り、自分の考えを持って自分のやりたいように動けるようになると、ますます魅力的になります。自分を主人公だと思う気持ちは、大人になればなるほど忘れていく気がします。しかし、この作品は思い出させてくれるのです。

2人の恋愛に悩む女性が、失恋後、自分を大切にし自分に正直になれる新しい恋をそれぞれ見つけていきます。異なるタイプの2人の女性を主人公にしていることで、幸せになるまでの過程にある悩みを、一度に2人分見せてくれます。この映画に共感し虜となってしまう理由の1つでもあるでしょう。女性なら誰もが経験する失恋から始まる物語が、ドロドロせず前向きで美しく捉えられており、失った恋よりも、失った自分らしさを取り戻すことで、自ずと新しい恋を手に入れられる・・・そんな風に気づかせてくれるストーリーです。

2人の女性の恋愛のスタイルに共感

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キャメロン・ディアス演じる女性は、映画広告会社の社長で彼氏と同棲をしていますが、お互いに仕事で忙しくしている間に愛を育む時間を持つことができず関係が悪化していきます。同時期にケイト・ウィンスレット演じる女性は、ライターとして会社勤めをしながら、同僚に尽くしすぎながら、ダラダラと関係を続けてしまいます。キャリアを積むデキる強い女性と、男性の良いところを見すぎてしまい相手に合わせすぎる優しい女性の2人のパターンは、現代の大人の女性から共感の嵐でしょう。

忙しさゆえに、自分の時間が取れず恋愛をすることもできなかったり、相手はいるけれどなかなか時間が合わなかったりと、恋愛の時間が足りない女性も多いのではないでしょうか。これは、例え結婚生活であっても同じで、仕事でも生活に必要なことをする時間でもない時間、いわゆる自分時間を持てないことは時に関係を致命的な状態にしかねません。同棲しているキャメロン・ディアス演じるキャリアウーマンのように、近くにいても心が遠距離恋愛のような状態ではうまくいきません。

相手に合わせすぎてしまうケイト・ウィンスレット演じる女性もまた、仕事をする女性ですが、彼女は自分自身を認めてあげることができない奥ゆかしい女性です。それゆえにいつも男性に尽くしすぎてしまっています。恋愛をする時間があっても、自分と向き合う時間もなければあまりにのめり込みすぎてしまいます。それは、もちろん自分にとっても喜ばしくないことですが、相手にとっても良きパートナーとなることはないのかもしれません。この2人を足して2で割ると良いのかもしれませんが、自立するところと、相手と向き合うところが、恋愛にとってのマストアイテムと言えるのかもしれません。

魅力的な女性像

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キャメロン・ディアス

キャメロン・ディアスは若い頃から自由奔放な感じの役がお似合いで、屈託ない笑顔と綺麗な金髪がとても魅力的です。今回は、そこに大人の魅力もプラスして、仕事ができるキャリアウーマン感での登場でした。女性ならば仕事ができる格好いい女性に一度は憧れてしまいますが、キャメロン・ディアス演じる女性は、仕事もでき、お金持ちで、庭師がいるような広い庭とプール付きの豪邸を一等地に立て、スタイルもよく素敵な服を着こなし、美しい・・・という、まさに憧れの女性像と言えるでしょう。でも、キャメロン・ディアスが演じることで、そこに少しの茶目っ気がプラスされ、可愛らしい性格の女性に仕上がっています。

ケイト・ウィンスレット

ケイト・ウィンスレットのことは、きっと多くの人が【タイタニック】で知ったことでしょう。彼女の魅力は多彩な役をこなせることでしょう。【とらわれて夏】や【愛を読む人】などから見ても分かるように、持前のエレガントな雰囲気と優しい雰囲気を駆使しながら、意志がしっかりとありそうに見えてどこか儚げに見える役にぴったりです。様々な表情ができ、地味過ぎないけれど派手すぎない存在感を見せてくれます。彼女がいると作品に“重み”しっかりと乗る、そんなイメージです。今回の作品でも、フラれてもコミカルになりすぎず、かといって重すぎない“弱すぎない女性”を好演しています。そんな魅力的な彼女を創っているのが眉毛です。彼女の表情を豊かにしているのは、左右が非対称な彼女の眉毛なのです。豊かに動く整った美しい眉は、怪訝そうな顔も恥ずかしそうな顔も哀しい顔も嬉しい顔も、どの表情も気品を保ちながら魅せてくれます。

完璧な世界観の演出に見惚れる

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カリフォルニアのサンマリノとイングランドのサリー

キャメロン・ディアス演じるアマンダの住んでいるL.A.の豪邸は、カリフォルニア州ロサンゼルス郡の住宅街です。外観だけを撮影し、内装はセットということです。(参照:https://inagara.octsky.net/%E3%83%9B%E3%83%AA%E3%83%87%E3%82%A4)物語の流れ的にも、ケイト・ウィンスレット演じるアイリスが、嫌な出来事から・・・一転素晴らしい世界へ!!というシーンでもあるため、素敵な家は然ることながら、素敵な気候と景色は必須だったと思われます。ロサンゼルスは1年を通しても10度を下回ることがなく、夏季に至ってはほとんど雨が降らない夢のような場所です。(参照:https://schoolwith.me/areas/2005/climate)アイリスがL.A.入りしたときのシーンは、物語の中のアイリスだけでなく、私たち視聴者も楽しい気持ちにしてくれます。

一方、アマンダが訪問したアイリスのイギリスの家は、オレンジの灯りが家からこぼれ、“寒いけれど温かい”家でした。アマンダの豪邸に比べると慎ましく、こじんまりとしています。場所自体も慎ましく、静かな場所です。ゆっくりとした時間を過ごしたいアマンダにとってはまさにうってつけの家でしたし、正直視聴者として、この物語においてぴったりの舞台だと思いました。ロサンゼルスの豪邸は、誰もが夢見る完璧な姿で魅了してきますが、アイリスの家のように田舎にあるこじんまりとした家も、温かみがありまた取り入れやすいアイデアも満載です。都会的なスタイリッシュな家も素敵だし、丁寧に暮らしている感じが分かる家も素敵だし・・・と、女性が憧れる真逆のスタイルをどちらも見せてくれました。どちらも素敵でどっちが最も好きかなんて決められないですが、どちらか一方というわけにはいかない、乙女心をくすぐってきます。

挿入歌が良すぎて、普段のBGMにしたくなる!

【ホリデイ】は挿入歌が素晴らしいのです!まず、映画が始まる最初のシーンで、作曲家であるマイルズが、映画の挿入歌を演奏しているのですが、その出だしの音がまさに、これから起きようとしている綺麗な物語を予兆させ、一瞬にして引き込みます。アイリスがアマンダの家に初めて到着し、その大きさとリッチさに驚きながらも喜びはしゃぐときの挿入歌は、アイリスのはしゃぐ気持ちを見事に表現し、アイリスのかわいらしさを際立たせました。映画のイントロ、アマンダがグラハムと最初の夜を過ごして帰国しようとしている朝の2人のシーン、グラハムがアマンダに愛してると言ったシーン、アマンダがクリスマス前に帰国するお別れシーン、アイリスがお昼寝から起床し浮かれ気分で取った、ルーファス・シーウェル演じるジャスパーとの電話のシーン・・・実は挿入歌は同じメロディーラインです。同じだけれど演奏するメインの楽器が違ったり、低音だったり、スローだったりと、シーンの印象に合わせてイメージを変えています。こんなにも挿入歌を注目したことはこれまでありませんでしたが、作品の邪魔は一切せず、むしろ際立たせてくれる存在感のある美しい挿入歌は、ハンス・ジマー手掛ける【ホリデイ】が初めてでした。

“MEET CUTE”ばっかり!

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アーサーが教えてくれる“MEET CUTE”

イーライ・ウォラック演じるアーサーは、昔映画ライターをしていた大物ですが、アイリスと初めて会話をしたときに、アイリスとの奇遇な出会いを“MEET CUTE”と表現します。アーサー曰く、ある店で男がパジャマのズボンを欲しがり、同じ店で女がパジャマの上を欲しがる、そんな出会いが“MEET CUTE”だそうですが、【ホリデイ】こそ“MEET CUTE”な出会いがきっかけです。アイリスがアーサーと出会ったことも、アーサーの言う通りMEET CUTEです。道が分からず彷徨っている老人を助けたら、その人が大物だったなんて、予想外で素敵な出会いです。でもきっといつも住んでいるアマンダだったら起こりえなかったのでしょう。自分の生活とは切り離された見知らぬ土地にいたアイリスだからこそ、出会えることができた偶然なのです。

“MEET CUTE”な男女の出会い

男なんてうんざりという気持ちで、男がいない街かどうか敢えて確認したうえでイギリスに発ったアマンダは、家を貸し合った相手の兄と出会います。アイリスにとっては兄であるため、“イイ男”がいないはずだったのですが、アマンダにとってはイイ男だったのです。そしてジュード・ロウ演じる兄グラハムもまた、アイリスから家を貸し合っていることをたまたま聞いていなかったために、いつものように家に押しかけ、2人の出会いが叶いました。この出会い方もまさにMEET CUTEですよね。

アイリスの方は、ジャック・ブラック演じるマイルズと出会いますが、彼女連れだった彼を、恋愛対象としてはじめは見ておらず、マイルズもまた彼女にぞっこんでした。そんな2人は初対面の時に一緒に突風に吹かれますが、マイルズが「何かが起こる」と言い伝えられている“サンタ・アナ”という風だとアイリスに教えます。アイリスはその言葉に何かを感じると同時に偶然アーサーを見かけ、その後アーサーと知り合い、結果的にマイルズと一緒に過ごす時間が増えていくのです。つまり、アイリスが「何か起きる」という意識のもとにアーサーを見かけていなければ、アーサーとの出会いもなく、アーサーが居なければ、マイルズと親しくなることもなかったかもしれないのです。そして、その「何かが起きる」という意識付けはマイルズがしています。出会った瞬間に決まる出会いではなく、些細なことの積み重ねで、ただの出会いがのちに奇跡に思えるこの出会い方も、なんともMEET CUTEで映画的でもあり、現実的でもあるのです。アマンダとグラハムのドラマティックな出会いも、アイリスとマイルズの日常に溶け込んだ出会いも、どちらも魅力的なMEET CUTEですね。

Women’sおまけポイント

【ホリデイ】は、登場人物のキャラクターとその配役、物語の構成、ロケに選ぶ場所や音楽などの世界観の演出、全てにおいて魅力的な作品です。ほっこりしたい時に見ても良し、前向きになりたい時にもきっとピッタリな映画でしょう。ひとつベストなシーズンを挙げるとするならば、クリスマスのシーズンをもとにしている作品なので、やっぱりクリスマスでしょうか。冒頭からの通り、失恋から始まりますが、明るく前向きな気持ちにさせてくれる作品ですから、クリスマスに大切な人と鑑賞するのにもピッタリです。ぜひ、ナンシー・メイヤーズ監督の創る世界に、浸り込んでみてください。

kato

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