Woman’s おすすめポイント
作家ニコラス・スパークスは、女性の好む感動のストーリーを心得ているように思えます。With Moviesでこれまでに紹介した映画も、複数彼の作品をもとに作られているからです。感動、美しい出会い、ドラマティックでロマンチックな展開が好きな女性には、これまでのニコラスの作品と同様に【きみがくれた物語】も気に入っていただけることでしょう。
ノースカロライナの美しい景色と、またそこにマッチした夏の季節に繰り広げられるラブストーリーには惹きつけられるシーンがたくさん盛り込まれています。『そうなるべくしてそうなった』と言いたくなるほどに、お互いに惹きつけられる恋愛模様と、その2人を取り巻く素敵な友人家族たち、景色など、全てが美しく綺麗な物語です。
出会いから親密な関係になるまでの道のりがとにかく胸キュン
そろそろ、『最悪な出会いは最高の関係の始まりだ』と結論付けても良いのではないでしょうか?【きみがくれた物語】も、最悪な出会いから始まります。隣人になったギャビーとトラヴィスの2人は、互いに礼儀などわきまえず、罵倒したり冗談ではぐらかしたりと、イライラさせ合うところから物語は始まります。ギャビーは真面目な医学生、トラヴィスはパーティーと女好きのチャラチャラした男という、正反対にも思える2人ですが、言葉を交わしていくうちに互いの素敵なところが見えてくるシナリオです。
ありきたりに思えるこのシナリオですが、この作品は他のどの作品よりも、そのスピード感や親密加減がちょうど良く、とても丁寧に描かれています。ギャビーの飼い犬であるモリーが出産するのを、トラヴィスが手伝ったことをきっかけに仲良くなってからは、お互いの犬の首輪に手紙をつけて食事に誘ったりと、一緒に過ごした時に相手の細かな言動にも目を凝らし耳を傾けている雰囲気が、小説がどこも端折ることなくそのまま映画になったような、スローな雰囲気が流れています。
かの有名なニコラス・スパークスの小説が原作!
ニコラス・スパークスは、これまでにも2004年ライアン・ゴズリングとレイチェル・マクアダムスの【きみに読む物語】、2010年チャニング・テイタムとアマンダ・セイフリッドの【親愛なるきみへ】、2013年ジョシュ・デュアメルとジュリアン・ハフの【セイフヘイヴン】など、たびたび映画界にストーリーを提供している名作家です。心を揺さぶるドラマチックな展開かつ、深い愛を感じられるラブストーリーを得意とする作家であり、涙なしでは観ることができない作品がほとんどです。
この2016年【きみがくれた物語】も例外ではありません。ギャビーとトラヴィスが出会って恋に落ちていくシーンは、2人の恋のスピードも好感が持て、相手を知っていく段階という楽しい時間を私たちも一緒に共有している気持ちになりますし、元恋人という障壁が現れた時は、どう乗り越えていくのか、それぞれの気持ちが痛いほどに分かります。2人がやっと結ばれるところまででも十分完成された物語ですが、その後の展開が「やはりニコラス・スパークス」と言わざるを得ません。当初はあんなにふらふらしていて、決定打にかけるトラヴィスが、深い深い愛情を持っていること、そしてにも関わらずあまりにも残酷な状況であることに、あなたも目の奥が熱くならずにはいられないでしょう。
舞台のノースカロライナが素敵すぎる!
原作者のニコラス・スパークスと言えば、アメリカのカロライナです。サウスとノースに分かれるカロライナ州ですが、【セイフヘイヴン】では、ノースカロライナ州にあるサウスポートが舞台となり、【きみに読む物語】や【親愛なる君へ】ではサウスカロライナ州のチャールストン近郊が舞台となっています。それだけニコラスの作品には、カロライナ州が重要なのです。
カロライナ州はノースもサウスも素敵な家や景色があり、ゆったりとした時間を過ごせる場所のようで、それだからこそニコラスは毎回この地を選んでいるのかもしれません。白塗りの平屋や、家を出てすぐが水辺の最高のロケーション、ボートで過ごす時間も多いこの場所は、まさにロマンチックな何かが起こりそうな場所です。【きみがくれた物語】は、ウィルミントンで撮影をしていたようで、ドックサイドレストランやエアリー・ガーデンズなどは、実際にある場所です。素敵な土地が、このラブストーリーをもっと盛り上げる材料にもなっているのです。(参照:http://kimi-monogatari.com/sp/notes.html)
主演女優テリーサ・パーマーの魅力にドハマり!
彼女の声をいつまでも聞いていたいと思う人も多くいるのではないでしょうか。夏のノースカロライナで無邪気に笑うテリーサ・パーマーほど素敵な人はいないでしょう。彼女の少し焼けた小麦色の肌や、輝く髪、抜群のスタイル。その美しさは然ることながら、テリーサは外見的な美しさだけでなく、内面の美しさまで表現しきっていました。すぐにトラヴィスに食って掛かったり、なかなか誘いを受けないつれない態度をとったりとしながらも、育ちが良く、頭も良く、自分らしさを持った芯のある女性をしっかりと演じ切っていたテリーサ。その顔立ちは、【トワイライト】のクリステン・スチュワートにもどことなく似ている儚げな雰囲気もあり、切なくも愛に溢れたこの物語に素晴らしくマッチングしています。
バドワイザーを飲みながら外のベンチでゆったり・・・に憧れる!
少し余談にもなりますが、この映画ではバドワイザーがたっぷり登場します!夜のテラスでバドワイザー。昼のバーベキューでバドワイザー。レストランでもバドワイザー。語り合うにはバドワイザー!といったふうに。日本ではビールと言えば缶ビールか、瓶ビールだとしても手に持ってラッパ飲みできるサイズのものでなく、グラスに注ぐタイプが主流です。しかし海外ではバドワイザー暗いの大きさの瓶のビールを飲むシーンが良く見受けられます。そしてまたこれが美味しそうなんですよね。お洒落で”様”になるのもありますし、こうした映画の憧れは人々の心に根強く残るものですから、【きみがくれた物語】を観た後では、瓶のバドワイザーを飲みたくなる人が急増するかもしれません。バドワイザー1本片手に、誰かと語らうという夜時間の過ごし方は、憧れの気持ちを満たすだけでなく、ゆったりした時間を持つという意味でも心が満たされるでしょう。これからのお家時間のヒントになりそうですね。
Woman’s おまけポイント
テリーサ・パーマーの魅力が伝わる映画でもありますが、ベンジャミン・ウォーカーが演じるトラヴィスも忘れてはいけません。周りとワイワイと何も考えずに過ごしているように見えるタイプだったトラヴィスが、後にドックサイドレストランであれほどまでに真剣な目でギャビーを手に入れようと必死になるとは・・・と衝撃を受けるほどに、ベンジャミンは愛情が溢れ出ているトラヴィスを熱演していました。母親の死という、愛を深く感じそして失った経験をしているがゆえに、愛に深く踏み込めないでいただけで、本当は愛情深く家族や友人を大切に思う気持ちは人一倍あるトラヴィスには、ベンジャミンがはまり役でしたね。ロン毛なのにチャラく見えすぎず、獣医らしさもあった彼も見どころです!
kato
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